レバレッジ・マネジメント
本田さんのレバレッジシリーズでは「DMWL(Doing more with less)」という、レバレッジを効かせて効果を得るための読書術、勉強法、人脈術などが紹介されてきました。(当記事の最後に、過去の感想へのリンクを載せておきます。)
本書も「DMWL」の考え方が根底にありますが、対象が経営者という点が特徴です。しかし、経営者ではなくても仕事の中で何らかのマネジメントやビジョン検討に関わっている人には、参考になる部分の大きい本だと思います。
著者の本田さん自身が企業の経営に携わっているという点も、本書の価値・説得度を高めています。「はじめに」でも書かれていますが、本書は小手先の経営手法を紹介した本ではなく、経営者が持つべき基本的な考え方(思考のOS)を紹介した本です。
本書の構成は以下のようになっています。
1.経営者のレバレッジ
2.戦略のレバレッジ
3.営業のレバレッジ
4.ブランドのレバレッジ
5.仕組み化のレバレッジ
6.組織のレバレッジ
この構成自体が、企業を動かしていく上で重要なポイントを表していると思います。本書では、まず「経営者」として必要な考え方・スキルを取り上げ、次に「戦略」を立てていく上で考慮すべきポイントが示されています。そして、「営業」をどのような方針で行うべきか、「ブランド」構築により会社経営のレバレッジをいかに高めていくかが取り上げられています。最後の方では、「仕組み」を作り上げることの重要性と「組織」をコントロールし成長させていく上での考え方が示されます。
本章は合計68の質問とその説明から構成されています。各質問は上記の6つの章にカテゴライズされています。この68の質問は、レバレッジ・マネジメントを実践できているかどうかのチェックリストとしても利用できます。
仕事が忙しくなってくると、どうしても目先の仕事に追われるようになってしまいがちです。その努力が正しい方向に向かっていればよいのですが、そもそも方向性が間違っていたら、仕事が大変になるばかりで効果は上がらないという自体にもなりかねません。
そこで、経営者の役割は、会社を正しい方向に進めるための意思決定であったり、社員が力を発揮できるための仕組み作りにあるともいえるのかもしれません。私は経営者ではないのですが、自分の力の及ぶ範囲で、できる限り仕組み化やレバレッジを利かせた仕事の進め方を意識していきたいと思います。
以下は、 過去のレバレッジシリーズの感想です。
レバレッジ勉強法
http://rich-life.air-nifty.com/blog/2008/03/post_a5fa.html
レバレッジ・シンキング
http://rich-life.air-nifty.com/blog/2008/06/post_f8af.html
レバレッジ人脈術
http://rich-life.air-nifty.com/blog/2008/05/post_ac89.html
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