コンサルタントの「現場力」
「現場力」をテーマにしながら、コンサルタントの考え方や仕事の進め方のノウハウを紹介した本です。コンサルタントがクライアントに価値を提供していく上で、どのようなスキル、マインドが必要なのかを知ることができて、勉強になりました。
私がこれまで仕事を進める上では、コンサルタントとしての意識はほとんどありませんでした。実際のところ、技術者としての意識で仕事をすることが多かったと思います。しかし、それだけでは提供できる価値に限界があるということを最近強く感じています。
本書では、第一線のコンサルタントが現場でどのように考え、どのようにクライアントを巻き込んで仕事を進めていくのかについてヒントを得ることができまし た。本書で取り上げられているテーマは、コンサルタントに関わらず、(特に最近の私がそうなのですが)現場のビジネスマンも意識していく必要があるスキ ル・考え方だと思います。例えば以下のようなテーマが述べられているのですが、クライアントに対してだけではなく、社内で立ち振る舞う場合にも重要なポイントになると思いました。
1.「コンテンツコンサルティング」から「プロセスコンサルティング」へ
2.「仕組む力」と「仕掛ける力」のバランス
3.「論理的思考」と「コンセプト思考」
フレームワークを活用して現状を分析することや、その結果を理路整然とプレゼンすることの重要性については、本書でも言及されています。しかし、そこで終わってしまっては意味がないということも本書では指摘しています。どんなに魅力的なアイデアやプランでも、クライアントが納得して動いてくれなかったら、ビジネスの世界では何の価値もないわけです。
クライアントの懐に入り込んで、心から納得してもらった上で、一緒にゴールを目指していくためには、 コンサルタントの人間性やコミュニケーション力が重要という点や、論理的思考も大事だが、それ以上にコンセプトを作り出して仕掛けていくことが大事だという点についても言及されています。「論理的思考」と「コンセプト思考」については、さらに以下の要素に分解されています。自分に欠けている要素を意識して、強化するようにしながら、日々の仕事に活かしていきたいと思います。
・論理的思考
- 仮説思考
- フレームワーク思考
- オプション思考
・コンセプト思考
- ゼロベース思考
- 本質凝縮思考
- シナリオ思考
Recent Comments