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February 2009

Sunday, February 22, 2009

ユーザ目線のBPM

技術評論社:「WEB+DB PRESS」へのリンク 先日、mark-wadaさんにお会いする機会があり、プラントエンジニアとしてのご経験やBPM・SOAに行き着いた経緯を伺うことができました。
 来月からmark-wadaさん主催の「ビジネスプロセスパターン研究(BPP研)」が開始されるそうです。そこに私も参加させていただくことになりました。

mark-wadaさんから「WEB+DB PRESS」Vol.47の記事を紹介していただきました。タイトルは「実践的BPMのための 業務プロセスの設計作法」です。この記事では、mark-wadaさんの業務プロセス設計に対する考えが紹介されています。

この記事の内容に関連して、昔のBPMオフ会で使用された以下のスライドがWebで公開されています。(もっとも、最近のmark-wadaさんは、BPMという言葉自体はあまり使わないようにしているようです。)

第3回BPMオフ会「ユーザ目線の実践的BPM」
http://handsout.jp/slide/408

「WEB+DB PRESS」の記事ですが、ご自身のユーザ企業での経験に基づき、「本当に役に立つITとは何なのか」という観点で業務プロセス設計が語られています。mark-wadaさんの思想は、BPMNとかBPELとかシステムとかはいったん全部取っ払って、そもそも業務とは何なのか、業務プロセスを効果的にモデル化する手法とは何なのかという点を突き詰めていくところが特徴だと思います。

私も以前ビジネスプロセスモデルの粒度に関するブログ記事を書いたのですが、方法論の詳細は全然手付かずの状況です。
 私はこれまでずっとシステムエンジニアとしてのメンタリティだったので、どうしても技術的な視点で考えることが多かったです。しかし、最近は仕事でBPMに関わったり、mark-wadaさんのお話を伺ったりする中で、業務とか経営戦略に興味が沸いてきました。
 ITは目的ではなくて、あくまで業務を支援する手段だというのは確かだと思いますし、これからもビジネスとITをつなぐ効果的な手法を検討していきたいと思います。BPP研の皆様どうぞよろしくお願いいたします。

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Saturday, February 21, 2009

フランス旅行(お土産編)

昨年の9月、日本旅行のツアーでフランスに行ってきました。
その時の写真などは、過去の記事に載せていますが、今回はフランスで買ったお土産の写真も載せておきます。これから、フランス旅行に行かれる方は、参考にしていただければ幸いです。

モンサンミッシェルの定番「プラールおばさんのクッキー」
プラールおばさんのクッキー

上記はパッケージが紙のお得なタイプですが、あらたまったお土産用には、下のようなパッケージが缶のタイプもあります。
プラールおばさんのクッキー

同じくモンサンミッシェルで買ったマグカップ。鑑賞用としても良いですし、コーヒーを飲むのにも良いですよ・・・(^^)
マグカップ

ニースの香水工場で買ったローズ石鹸。
せっけん

左下はアヴィニョンの法王庁(教皇庁)で買った法王庁ワイン。法王庁の中のワインショップで試飲することができます。左のワインは意外と安くて7.5ユーロぐらいでしたが、右のワインは良いワインだということで27ユーロぐらいしました。2005年は当たり年なのだそうです。右下は南仏で買ったカマログの塩です。
法王庁ワイン カマログの塩

左下はマリアージュフレールの紅茶(マルコポーロ)。日本で買うより、かなり安く買えたと思います。右下は珍しいなと思って買ったFAUCHONのコーヒー。
マリアージュフレール フォションのコーヒー

定番(?)のGODIVAのチョコ。やはりそこそこ高いですが、日本で買うよりは安かったと思います。
ゴディバ

ゴディバ

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Thursday, February 12, 2009

儲かる会社はこうして作れ!

木下晃伸:「儲かる会社はこうして作れ!」 へのリンク 儲けることは、なかなか難しいものだなと思います。本書では、松下幸之助さんの「製品に適正な利益を加味して販売し、代金をきちんと回収する」というような言葉が紹介されています。確かに当然な内容ではあるのですが、その当たり前なことを当たり前に実行することがやはり難しいと思うのです。

私が働いているIT業界では、製品(システム)やサービスを買っていただき、その開発費用や作業工数を想定以内に抑えることによって儲かることになります。しかし、製品を買っていただくということ自体がまずは難しいです。製品を買っていただくためには、投資に見合うだけの付加価値を提供する必要があります。しかし、この「付加価値」をいかに作り出すのかが、とても頭を使うところだと思います。

そこで「何か儲ける良いヒントが得られれば・・・」と思って、本書を読んでみたわけですが、もちろん手っ取り早く儲かる処方箋が載っているわけではありませんでした。しかし、いろいろな会社の事例が載っているので、儲かる会社になるためにどのような点を意識していけば良いのかを考える上で参考にはなりました。

著者は金融機関でファンドマネージャーやアナリストをしていた方です。著者が様々な企業を取材した経験から得た「儲かっている会社に共通する4つのポイント」が紹介されています。この4つのポイントとは、以下になります。

1.よき伝統がある
2.優れたビジネスモデルをもっている
3.人材の力をうまく引き出している
4.M&A(合併・買収)が巧みである

それぞれのポイント毎に、良い会社や悪い会社の事例が解説されています。それほど目新しい内容ではないですが、よくまとまっていて、さらっと読めてしまうのが良いと思います。本書で事例として取り上げられている企業は、例えば以下のような会社です。

1.伝統
 ソニー、任天堂、アサヒビール、ソフトバンク・・・
2.ビジネスモデル
 花王、ユニリーバ、トヨタ、信越化学工業、オリックス・・・
3.人材
 グッドウィル、NOVA、リクルート、ベネッセ・・・
4.M&A
 日本電産、コニカミノルタ、楽天・・・

こういう時代ですので、常に儲かる仕組みを意識して考えていきたいと思います。儲かる会社=付加価値の高い会社=お客様・社会をハッピーにする会社とも言えるかと思いますので。

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Sunday, February 01, 2009

日本BPM協会 BPM入門セミナー所感

BPMのロゴ 先日(1月28日)日本BPM協会主催の「第7回ビジネス・プロセス・マネジメント(BPM)入門セミナー」に参加してきました。
 開催場所は六本木です。このセミナーは半日のみですし、参加料も比較的安いので、BPMの概要や事例をまずは知りたいという方に調度よい内容だと思います。今回は、SIer、エンドユーザ、コンサルティング系など様々な会社から、20数名の方が参加していました。

1.BPMは不況に強いか?

セミナーの冒頭で、日本BPM協会のアンケート結果に関する説明がありました。
業務の可視化・改善サイクルを回している企業の方が好業績(売上高、営業利益率)という傾向があるそうです。好況期はこの傾向が顕著でないが、市場低迷下には違いが顕著に出る傾向があるということです。このあたりは、議論の分かれそうなところですが、BPMの有効性をアピールしていく上では根拠資料として使えそうです(http://www.bpm-j.org/news/release/#000478)。

2.BPMの定義

まずBPMの定義について説明がありました。BPMとは「業務の可視化・実行・継続的改善を促進するしくみ」であると定義されています。BPMはいろいろな捉えられ方をしていますが、このように一言でまとめていただくと、とても分かりやすくて良いなと思いました。

3.BPMのメリット

BPMの狙いとメリットについて、配布資料に様々な側面が取り上げられており、BPMのメリットをあらためて考える上で参考になりました。
 また、今回のセミナーはBPMの理想形・あるべき姿が紹介されているため、BPMS(BPMツール)に関しても様々な機能が紹介されています。私が仕事で扱っているBPMツールには「シミュレーション」の機能がないのですが、今回の説明を聞いて、シミュレーション機能はやっぱりあった方が便利そうだよなーと思いました。

4.BPMとSOAの関係

BPMとSOAの関係に関する説明もありました。日本BPM協会では、BPM(プロセスの設計・実行、プレゼンテーション)とSOA(サービスの設計・実行、アプリケーションロジック)をきっちり分けているようです。
 私はこれまで、BPMとSOAには重なる部分・包含する部分があると考えていたのですが、このようにきっちり分けた方がむしろ分かりやすそうです。そういった意味では、BPMとSOAの関係をあらためて考え直す上で参考になりました。
 ただし、現状ではすべてをサービス化することは難しく、プレゼンテーションと機能が紐付いているケースもあるので、このあたりをどのように扱っていくかをさらに検討していきたいと思います。

5.BPM推進フレームワーク

日本BPM協会が提案する「BPM推進フレームワーク」に関する説明がありました。資料自体はサイトからダウンロードできます。セミナーでは各Stepの詳細やプロジェクトの進め方について話を聞くことができました。「BPMのプロジェクトは従来のビッグバン的アプローチでは成功しない。スモールスタートで始め、成功体験を横展開していくのが通常のパターン」というベストプラクティスを聞くことができたのも良かったです。
 また「BPM推進フレームワークは必ずしも初めからすべてのStep実施するのではなく、職場のレベルに応じて段階的に取り入れていくのが良い」という説明も参考になりました。

6.BPM事例

BPMを導入した3つの企業の事例が紹介されました。どの事例もキーワードは「プロセスの可視化」と「BAMによる状況管理」に行き着くなと思いました。私は製品ベンダー・SIerの立場なのですが、お客様とともに現行の業務をどのように分析・可視化していくのか、が当面の課題となりそうです。

7.システム開発との関連

BPM推進フレームワークには、アプリ開発のフェーズが含まれていません。これは、業務ロジックはSOAのサービスを利用することが前提であり、画面はユーザ主導で作成することを理想形としているためだそうです。
 確かに、画面はBPMツールの画面生成機能で作成し、既存のWebサービスを呼び出すだけであれば、将来的にはユーザ主導のBPMが実現するのかもしれないです。しかし、BPMツールで作成可能な画面には、まだ表示上の制約があったりするので、リッチな画面を作成したいケースでは、SIerがJSPなどで画面を開発する場合もあるかと思います。このような場合でも、将来的にユーザが簡単に修正できるような作りを意識しておく必要がありそうです。
 また、BPMでは短期間のプロジェクトを継続的に数多く回していくことになります。このため、SIerと顧客との関わり方も変わっていくことになるのかもしれません。

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