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Tuesday, January 13, 2009

ビジネスプロセスモデリング2つの視点

BPMのロゴ 1.「ビジネスプロセスモデリング」の定義

BPMを推進する際は、以下の3つの領域を考慮しながら、企業にとって最適なモデル(*1)を構築する必要があると考えています。

(1)企業戦略の領域
(2)業務の領域
(3)ITの領域

*1:ここでいうモデルとは、いわゆる「業務フロー」だけではなく、戦略マトリクス、ビジネスモデル、組織関連図、サプライチェーン、システム構成図などのモデルも含みます。

今回取り上げる「ビジネスプロセスモデリング」とは、上記2の領域で扱う「ビジネスプロセスモデル(業務フロー)を作成する」ことを意味しています。

2.背景

私はこれまで、会社の仕事で(片手間ではありますが・・・)BPMツールの使い方を検討・試行してきました。BPMツールを使用したモデリングの流れは以下のようになります。

(1)現行の業務をモデル化する
(2)BPMNの記法に沿った形で、業務モデルを詳細化する
(3)Webサービスや画面との連携を定義してBPELに落とし込む

確かにこれで、システムとしては動きます。しかし、実際にBPMプロジェクトを推進するにあたっては、以下の疑問が発生します。

そもそも「ビジネスプロセスモデル」はどのような粒度で記述すべきなのか。

最終的にシステムとして実装して動かすためには、画面やWebサービスと紐づくレベルまで詳細化する必要があります。また、KPIに基づいて指標の測定・管理が可能な単位である必要もあると思います。しかし、BPMNやBPELのことは考えず、現行の業務、もしくはあるべき業務の形をモデル化しようという場合、どのような粒度で業務を切り出せばよいのでしょうか?

3.ビジネスプロセスモデルに関する2つの視点

このような粒度の問題はITの世界ではよく語られるところです。コンポーネントベース開発であれば、コンポーネントの粒度が問題となりますし、SOAであればサービスの粒度が問題となります。そこで、BPMにおいて業務プロセスの粒度をどう考えるべきか、というのが今回の疑問点です。とりあえず思いつくのが、以下の2つの視点によって、粒度を変えるという方法です。

(1)経営者・マネージャの視点
 全社の業務の流れ、業務間の情報の流れがわかるレベル

(2)現場の視点
 作業手順のレベル

今回の記事は、単なるアイデアメモにすぎませんが、これから仕事を進める中で、効果的なビジネスプロセスモデリングの手法をさらに検討していきたいと思います。

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Comments

はじめまして、


業務プロセスの粒度は、とても難しい問題だと思います。プロジェクトの状況ごとに、正解も変わってくるような気もしますし。。やっかいですよね。

以前、書いたエントリでは、ユースケースで言うユーザー目的レベルを基本的なプロセスの粒度にしてはどうか?と考えました。

http://blog.livedoor.jp/hikiko_mori/archives/1211145.html

これはここで述べられている「現場の視点」に近いですね。ARIS(Oracle BPA Suite)のようなツールだと、プロセスを階層化することができるので、上位階層:経営視点⇒中位階層:現場視点と併記するのも一案かと思います。

Posted by: Hiki- | Thursday, January 22, 2009 09:04 PM

悲喜子さん

はじめまして。コメントありがとうございました。「悲喜子のメモ」は年初より拝見させていただいています。これからも参考にさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。

ご紹介いただいた記事を読んで、あらたな知見が開けた気がしました。「ユースケース実践ガイド」私もぜひ読んでみたいです。

システム化を考えると、やはり「ユーザ目的レベル」が最適な粒度になるのかもしれないですね。また、おっしゃるように、上位階層から中位階層へのドリルダウンは、ツールの機能やBPMNのサブプロセスを使って表現できそうです。いろいろ試してみようと思います。

Posted by: ビリオネア | Friday, January 23, 2009 12:31 AM

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